LLブックとは

LLブックとは、やさしくてわかりやすく書かれている本のことを言います。

なぜやさしくわかりやすく書かれているのでしょうか。それは知的障がいのある人や日本語を母語としていない人など、文字を読んだり、本の内容を理解することが苦手な人でもやさしく読めるよう工夫されているためです。

【実際のLLブックの写真】

やさしくてわかりやすい内容にするため、表現にさまざまな工夫がされています。

  • やさしい文章で書かれ、難しい漢字や長い文章は使われません。
  • 文章だけではなく写真、イラストを用い、視覚的にも分かりやすく表現をします。
  • 行動を絵記号で説明できるピクトグラムなども用いられます。

しかし、必ずしも決まったスタイルがあるわけではありません。
上記の表現の組み合わせで構成されているLLブックが比較的多く、スタンダードなスタイルといえますが、写真だけで作られたLLブック、スマートフォンなどをかざすと音声読み上げしてくれる音声コードを付けたLLブックなど、そのスタイルは多様です。

LLブックには様々な作品があります。物語や施設の利用案内、生活の補助となる実用書など、ジャンルは多岐に及びます。

【実際のLLブックの写真】

しかしLLブックにはまだまだ課題があります。
日本ではまだ点数が少なく、絶版になり現在入手は困難なものも少なくありません。さらに、“やさしくてわかりやすい”表現をすることは難しいことでもあります。

良質なLLブックの制作や出版をどう促進していくのか、そしてLLブックを必要としている人へどう届けていくのか。

LLブックを普及させていく上で考えていかなけれいけないことはたくさんありますが、まずはより多くの人がこのサイトを通じてLLブックについて知っていただければと思います。

是非みなさんも当サイトでLLブックについて「知り」、学んで行きましょう。

Q&A

Q:「LLブック」とは何ですか?
A:文字を読んだり、本の内容を理解することが苦手な人がやさしく読めるよう、写真や絵、分かりやすい文章、ピクトグラムなどを用いて内容が分かりやすく書かれている本です。
Q:「LLブック」のLLって何ですか?
A:LLは、スウェーデン語のLättläst(レットラスト)の略で、“やさしくてわかりやすい”という意味です。
Q:「LLブック」は子ども向けの本(絵本や児童書)とは違うのですか?
A:違います。「LLブック」は、ヤングアダルト層(中・高生)以上の年齢の人を対象に、その人たちの生活年齢とニーズにあった内容を届けようとするものです。
Q:「LLブック」は読者としてどのような人を想定していますか?
A:「LLブック」は誰もが読める本です。ただし、知的障がいのある人、母語が日本語でない人など、“やさしくてわかりやすい”情報提供を必要としている人を主な読者として想定しています。
Q:「LLブック」は誰でも作れますか?
A:作れます。本サイトの「作る」をご活用ください。“やさしくてわかりやすい”必要がありますので、本サイトの「知る」に掲載している記事「やさしくてわかりやすい文章とは」をあわせてご参照ください。
Q:市販の「LLブック」にはどんな本がありますか?
A:日本で市販されている「LLブック」はまだ少数です。本サイトの「読む」に購入可能な「LLブック」の作品を紹介していますので、ご覧ください。